日本には数えきれないほどの飲食店があって、
外食するのが大好きだ、休みの日には食べ歩きを趣味としている、グルメ情報は雑誌やインターネットの靴込サイトなどでしかりとチェックしている、といった人も少なくないでしょう。
それらの飲食店で食べることができる料理の種類もたいへん豊富で、日本料理はもちろん、イタリアンやフレンチ、中華などの外国の料理を食べさせてくれるお店も、リーズナブルなところから超高級なところまで色々とあります。
また、そういった色々な種類の料理を提供している飲食店とは違って、一つの料理にこだわって営業しているタイプの飲食店もあり、その代表的存在と言えるのがラーメン屋です。
飲食店の厨房は、多くの場合お客さんからは見えないようになっているものですが、ラーメン屋はお客さんの目の前で調理を行い、その様子を見ることができるお店が多いです。
そのため店主の存在を認識することも多いので、お店の顔のようになっている店主も少なくありません。
そういったお店が雑誌で紹介される時や、お店が協力して作ったインスタントラーメンなどの商品のパッケージに載せる時に、店主の写真を撮影することがよくあります。
その際に腕を組んだポーズをとる人が多いこと、さらにはその表情が怖い感じであることに、疑問を感じたことがあると言う人もいるのではないでしょうか。
料理を作ることを職業としている人なのだから、実際に調理をしている姿であったり、またお客さん相手の商売と言うことで、にこやかな表情と優しそうなポーズで撮影すればいいのに、何で厳しい表情で腕組みしている写真を撮りたがるのか、といった疑問です。
その疑問の答えは、昔からラーメン屋の店主に持たれがちだった、頑固おやじのいる店ほど味が美味しいというイメージを、お客さんだけではなく本人たちも意識しているから、という点が大きいようです。
店主が頑固で、お客さんを叱り飛ばすような怖いお店は、本当ならあまり行きたくないと思うものですが、そこでしか食べられない美味しい料理があるのなら、仕方なく通い続けてしまうと言う人も少なくないでしょう。
特に店主とお客さんが顔を合わせるタイプのお店が多いラーメン屋であれば、そういったことが起こりやすいのも確かです。
それがある意味本末転倒な感じになり、美味しいお店だと思ってもらうためには、店主が怖い頑固おやじであることを強調し、それだけ味に自信があると言うことを暗にアピールしようと考えるお店が多くなったのです。
そのアピールの一つの代表例が、雑誌などに載せる写真の中で、お客さんを威嚇するかのような表情の、腕組みで仁王立ちしている店主の写真だと言うわけです。
しかしそういったイメージは、現在では古くなっているのではないかと言う声もあります。
頑固おやじがいるからと言って、味が良いと言うわけではないお店が少なくないことを、多くの人が知ってしまったからです。また特に女性には嫌な思いをしてまでそのお店に行きたくないと考える人が多いことから、にこやかで丁寧に接客するラーメン屋の店主のいる、オシャレで女性が入りやすいお店も増えているのが現状です。
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